辺野古に潜ってきた話
政府が今必死になって、米軍基地を造ろうとしている海。
ジュゴンが住む海だと聞いたことがあったので、どれほどきれいな海なんだろうと漠然と思っていた。
どうしてこんなにニュースになってるんだろうと、何も知らずのまま、この辺野古に潜りに行くのはさすがにまずいと思い、いくつか辺野古の基地移設問題に関する本を読んでからいった。
時間があったので、座間味島と、北部の美ら海水族館あたりのきれいな海に潜って腕慣らしをしてから辺野古へ。
どちらも、本土付近ではとても見られないようなサンゴの美しい海だったんだけど、最後に潜った辺野古は、言葉にならないほどの美しさだった。
他の海では見たこともないほどの大規模な青珊瑚の群生。高さ12mにもなる。
こんなに大きな青珊瑚の群生は、他に見られるところがないのだそう。
よこから、うえから、珊瑚の周りを泳いだ。
まるで森のようだった。青珊瑚だけじゃなく、
いろんな種類の珊瑚が、海の一面を覆ってた。
一体どれほどの時間をかけて、この珊瑚は育ったのか。
なんと、3000年ほどかかっているらしい。
紀元前!?ほんまかいなと言いたいところだが、説得力は十分。
珊瑚の写真ばかり載せたけど、きれいな魚もいっぱいいた。
きれいなウミウシも。
いまある米軍基地のもっと近くに行くと海藻場があって全く雰囲気が違うらしい。
座間味とか行ってないで、辺野古だけに時間を費やせばよかったと後悔している。
ちなみに写真は無加工です。
とにかく、この海のファンになってしまった。
そして、海に潜った日から毎日、辺野古の基地移設のニュースを見るたびにやりきれない気持ちになる。
できることなら、いろいろ投げ出して、座り込みに行きたい。
でも、できない。
機動隊が、座り込みをしている地元の人たちを抱え上げてどかす映像を見た。
何もしないでいることは、この機動隊の人たちのしていることと同じなのではないかなどと考えてしまう。
わたしや、他の日本に住む人々が払った税金を使って、政府がこの海に土砂を流し込む。
ブロックを投下する。
一匹の魚を見た。
こいつ。イエロージョウフィッシュという魚。
黄色のジョウフィッシュは、とても珍しいらしい。
ガイドのドライバーさんが石をどけたところにいた。
なんでも、いつもここにいるらしい。
他には同じ種類の魚は見つかってないらしく、こいつだけが、いつも同じ場所にいるそう。
海が壊されたら、こいつはここから居なくなるのかな。
こんな美しい海が壊されようとしている。
わたしは、一度潜ったからもう知っているけど、ほとんどの人がこの海のことを知らない。
わたしは、この海を壊すことを許した世代の人間になりたくない。
300人もの人が、基地移設に反対して、今日2/8、座り込みをしていたらしい。
気持ちだけはそこにありたい。
私も移設反対。
どうか諦めないで、この海を守ってほしい。